Category Archives: 狭山事件

狭山事件: 東京高裁が東京高検に証拠開示勧告

とりあえず速報です。

本日(12月16日)の三者協議で、とうとう東京高裁が東京高検に対して証拠開示勧告を行ったとのことです。あくまで法的な拘束力はないとのことですが、是非とも迅速な開示ならびに再審開始をお願いしたいところです。

狭山事件: 緊急市民集会(速報)

sayamashuukai狭山事件の再審を求める市民集会

11月27日(金)、「狭山事件の再審を求める市民集会 ~ 検察官の証拠隠しは許されない!東京高裁は開示勧告を!証拠開示と事実調べを求める緊急集会」が日比谷野外音楽堂で開催されました。

仕事の合間だったので全ての内容を聞くことはできませんでしたが、狭山事件弁護団主任弁護人である中山武敏弁護士の報告などがありましたので、取り急ぎ速報として上げておきます。

中山弁護士の報告内容は、概略下記の通りです。

  1. 10月30日に東京高検から、証拠の開示について不同意という意見書が提出された。
  2. 次回の三者協議(裁判所・検察・弁護団)は12月に予定されているので、引き続き検察に証拠開示を求めるとともに、裁判所からも証拠開示勧告を引き出すよう努力していきたい。
  3. 証拠の存在・不存在についてすら回答できないという内容だった。
  4. 唯一、「殺害現場」(検察・刑札が殺害現場とした雑木林)のルミノール検査報告書については「不存在」と回答してきた。しかし、「現場」のルミノール反応検査を行い、報告書を作成したという埼玉県警鑑識課員(当時)の証言もあり、「不存在」だけでは納得できない。現在存在していないのであれば報告書はどこへ行ってしまったのか。破棄したのであれば、いつ、誰の責任において破棄したのかを明らかにしていきたい。
  5. 裁判所は今回協力的であるので、今後協力して証拠開示・再審への道を開いていきたい。

席上でも話がありましたが、検察が税金を使って捜査権を持って捜査を行うのは、容疑者を有罪にすることが目的ではなく、あくまでも真実に近づき、社会正義を実現することが目的であるはずです。弁護士からの請求に対して、証拠があたかも検察の所有物であるかのように、開示するかどうかを検察が判断すること自体がおかしな話だと思います。もし開示した結果を弁護士が悪用するようなら、それを罰する法律を作れば済む話でしょう。

また、民主党・松野信夫議員の話の中で、いわゆる取り調べ「可視化」法案には、「可視化」だけではなく検察による証拠開示の義務づけも含まれていることを知りました。個人的に「可視化」の効果にはかなり懐疑的なのですが、証拠開示義務づけの法制化に関しては是非とも実現してほしいと考えます。

11月30日追記: 当日、参加者の方々の高齢化が進んでいるように見受けられたのがちょっと気になりました。私も、世間一般的には、もう若くないさと君に言い訳するような年齢(というネタで年齢がバレそうですね)ですが、見回したところ参加者の中では一番若い部類に属するようでした。
石川さんもお元気ですがもう70歳を超えていらっしゃいます。裁判所と検察には、メンツを超えて早期に正常な対応を行うことを望みます。



狭山事件: 東京高検が証拠開示を拒否

こちらのHPによると、先般行われた三者協議で証拠開示の要請を受けた東京高検が、「証拠開示には応じられない」と弁護団ならびに裁判所に対して回答したとのことです。

他でまだ報道されていないので確定ではないかもしれませんが、もしこれが事実とすれば、東京高検は何を考えているのでしょうか。

私(本ブログ管理人)は以前から個人的に「狭山事件の真犯人グループには刑札関係者がいたのではないか」と考えています。ここまで頑なに東京高検が証拠開示を拒否するということは、残された証拠の中に

  1. 刑札関係者の関与を決定づけるものが含まれている
  2. 刑札による証拠捏造の決定的な証拠がある

のいずれかとしか考えられません。

11月27日の緊急集会にも参加したいのですが、さすがに月末の金曜日なので難しそうです。引き続きこの問題については見守っていきたいと思います。

狭山事件: 証拠開示へ一歩前進

埼玉新聞9月11日付記事にて、10日に行われた東京高裁、検察、弁護団の協議の内容の一部が明かされています。それによると、弁護団が求めている証拠を開示するかどうか、検察が10月末までに回答することになったとのことです。

検察は相変わらずかなり渋っているようですが、門野裁判長が「中間報告でもよいから出しなさい」と迫ったとのことで、これで検察が持っている証拠が開示されれば、石川さんの冤罪が証明されることはもちろん、真犯人推理の観点からも大きな前進になるのではないかと思います。

ただし、二審の裁判も、当初は裁判所が石川さんに好意的と言われたにも関わらず無期懲役の判決となりました。まだまだ予断を許さない状況であるとも思います。



狭山事件: 事実調べ実現か

埼玉新聞9月10日付記事で、東京高裁の門野博裁判長、検察、弁護団による協議が行われる(行われた?)とのことです。事実調べ、あるいは検察が持っているという膨大な証拠の開示に向けて、一歩前進する可能性があると思われます。

まだまだ予断は許されませんが、しかし最近の足利事件などの流れを見ても、期待はできると思います。



狭山事件: 狭山事件関連資料Website

先般から、狭山事件関連資料Websiteという別サイトをひっそりと立ち上げています。

このサイトを立ち上げた理由はいくつかあります。一番大きなものは下記の2点です。

  1. 本ブログで連載している「狭山事件入門」について、ブログ形式のままだと後から読むときに読みにくいというご批判をいただいたこと
  2. 個人情報保護法という悪法が施行されているこのご時世に、いろいろな制限抜きで情報を配信したり、議論できる場所がほしいと思ったこと

たとえば、会員限定として公開している資料には下記のようなものがあります。

  • 当時の埼玉県議会議員選挙立候補者
  • 当時の狭山市議会議員選挙立候補者
  • 事件現場近辺の寺院の石碑等に見る事件関係者

基本的にはすべて公開情報ですのでここで公開しても問題はないと思いますが、最近はいろいろとうるさい人が多いので会員限定コンテンツとさせていただいています。

会員登録は無料です(と書くとアヤシゲなエロサイトのようですが、本当に何のオブリゲーションもありません)ので、興味がある方は向こうのサイトの「ユーザ登録について」をお読みの上お申し込みください。

現状ではまだコンテンツの質・量とも今ひとつですが、とりあえず本ブログの記事からの転載などで順次充実させていきたいと考えています。よろしくお願いします。

その他: 火垂るの墓

本日、終戦記念日恒例の「火垂るの墓」放映がありました。見ていて思ったのですが、これは明らかに「児童ポルノ」だな、と。節子の入浴シーンや医者のシーンなど、児童ポルノ法で規定する
3.衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
に該当する画像が数多くありました。
この内容は実在のモデルがいる画像でなくても成立するとされていますので、「火垂るの墓」も近い将来放映不可能になるでしょう。

また、もし今日の放映を録画した方がいらっしゃれば、なるべく早いうちに消去した方がいいでしょう。普通にDVDレコーダーから「消去」しただけでは不十分です。DVDレコーダーを含めたコンピュータのハードディスク(HDD)からの「消去」は、割と簡単に復帰させることが可能ですので、もしあなたが逮捕されたくないのであれば、DVD/BDレコーダーからHDDをいったん取り外してPCで完全消去するか、あるいはDVD/BDレコーダそのものを売り払うしか方法はありません。

http://picnic.to/~ami/image/hinemosu.jpgこういう時代が来ないことを祈ります。

狭山事件: 伊吹本再版へ

狭山事件を推理する-近況告知板にて、『狭山事件-46年目の現場と証言』が再版される旨の告知がありました。まずはご同慶の至りです。

12月予定とのことです。初版の発行日が2009年2月25日でほとんど書店に出回らずに絶版になってしまったため、ほぼ1年ぶりの再版ということになります。内容的にも増補が行われるとのことで、特に「新証言」に関しては本邦初公開になると思いますので、事件に興味がある方は是非読んでみてください。

狭山事件: 三題噺・放置駐車取締りと冤罪と児童ポルノ法

私(本ブログ管理人)は普段、東京都内で原付バイクに乗っています。

2006年から違法駐車取締りの民間委託が始まりました。制度ができた直後、違法駐車取締のおじさんたち(通称緑のおじさん)が一番必死に取り締まっていたのが何かというと、実は原付バイクの違法駐車でした。

以前は、原付バイクの違法駐車はかなり大目にみられていました。特に、車通りがほとんどない、事実上自動車は通れないような私道や細い道については、警察の人手不足もあるのでしょうがほとんど取締りを受けませんでした。ところが、緑のおじさんたちはそういった裏通りの原付バイクに躍起になってシールを貼り付けて回っていました。

Read more… →

狭山事件: 冤罪は誰が作るのか その4

この日本国において、冤罪が作られるパターンは以下の通りです。

刑札 警察と検察が犯人像を捏造してマスコミにリーク
   ↓
マスゴミ マスコミが警察発表を無批判に垂れ流し
+自分たちでもあることないこと「取材」して追加
   ↓
「こいつが犯人に違いない」という「世論」の醸成
   ↓
「世論」に迎合した裁判所の判決

要するに、「冤罪は誰が作るのか」という問いに対する答えは、主演:刑札と検察、助演:マスコミと裁判所ということになります。このブログで再三とりあげている狭山事件もまさにこのパターンでした。

Read more… →