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下山事件: 時代背景 その2

Asahi-S230123
朝日新聞昭和23年1月23日付

「下山事件は、国鉄の首切りに反対する左翼勢力の勢いを削ぎ、その後の民間企業を含めた人員整理をスムーズに進めるためにGHQ(GS/G2)によって計画された謀略である」という、平成三部作からWikipediaにかけて一般化している見方は、実は根拠がないという話の続きです。

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下山事件: 時代背景 その1

コミケに向けて下山事件本を書くため、下山事件関連の本を改めて読み直しています。

その中で、佐藤一氏の『「下山事件」謀略論の歴史―「原光景」的イメージから「動物化」した謀略論へ』を読んでいて、改めて当時の時代背景を考え直しました。

平成三部作では、下山事件が起こった昭和24年当時の時代背景を、おおむね以下のような趣旨で説明しています。《総選挙で共産党が躍進して「九月革命説」が叫ばれる騒然とした社会状況であったが、下山事件を初めとする「国鉄三大事件」によって左派躍進の流れが押しとどめられ、その後の55年体制~高度成長という流れにつながった。》Wikipediaの「下山事件」の「事件の時代背景と推理」の項目もその線で書かれています。

しかし、どうも実際にはそうではないようです。

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その他: 夏コミC84告知 その2

今回の夏コミにて、伊吹隼人さんの新刊「狭山事件 現地インタビュー集 Vol.2」を発売することになりましたので、ご連絡させていただきます。

前回のVol.1の後で現地でインタビューした結果をまとめたものですが、ページ数が前回より減るため、金額的にもお安くなるそうです。また直前になって確定したらご報告させていただきます。


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下山事件: 成田屋

Shiryo-p24『資料・下山事件 p.24』

ひょんなことから『資料・下山事件』が安く手に入ったので読んでいると、こんな記述が目に入りました。

森田さんの経営する待合“成田屋”は三越から自動車で二分、歩いてもものの十分とはかからない中央区新川一ノ六で(後略)

新川1-6といえば、私(本ブログ管理人)が現在住んでいる場所から歩いて2分くらいな場所ではないですか…というかそんな基本的なことも忘れてたとは、我ながら情けないところです。

ただ、「三越から自動車で二分、歩いてもものの十分とはかからない」というのはちょっと無理だろうなあ、とも同時に思ったので、一応検証してみました。

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狭山事件: 石川さんの筆跡

Sankei-S380524
サンケイ新聞昭和38年5月24日付朝刊

こちらのエントリへのコメントで「逮捕前の石川一雄さんの筆跡はないのか」という話をいただき、「早退届そのものに関してはどこかで見た気もするのですが、今思い出せません」と書きましたが、すいません記憶違いでした。

逮捕前の筆跡として報道されたものとして、今回の画像があります。これと勘違いしていました。お詫びして訂正します。

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その他: 夏コミC84告知 その1

久しぶりにコミケに出展します。申込時に失敗してしまって、歴史物の創作小説等の島の中にいれられてしまったようですが、もし興味がある方がいらっしゃればお立ち寄り下さい。

新刊として、今の段階では下山事件本を出したいなあ(希望的観測)と考えています。また、『津山事件の真実』付録あり版について、しばらく売り切れ状態でしたが、このコミケを機会に再版したいと思います(こちらはかなり確度高し)。通販に関しても、状況の確認が取れましたら告知させていただきます。

伊吹隼人さんの新刊については現在確認中です。確認取れましたら改めて告知させていただきます。


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津山事件: 現地調査終了報告

IMG_3804都井睦雄の墓(2013年5月)

事件からほぼ75年が経過した5月19日、当日はあいにくの雨でしたが、5名の方にご参加いただいた現地調査が無事終了いたしました。

参加者の方には、近くにお住まいで現地に何度も行ったことがあるという方も多く、不慣れな案内役(当方)の話がどこまで参考になったか疑問ではありますが、前日夜の懇親会を含めて愉しい時間をありがとうございました。

B’z(ボーカル・作詞の稲葉浩志が津山出身)ファンの間で、特定の曲の歌詞が津山事件を念頭に置いて書かれているのではないかという噂があるのは知りませんでした。しかも、当方(本ブログ管理人)、両曲ともカラオケで歌いまくっていて、歌詞を見ないでも歌えるレベルの曲でした(笑)。

参加者の方々へ: 睦雄が自殺した場所の詳細についてはこちらをご参照ください。当日もし雨が降っていなくても、木や草が生い茂っていて上がれなさそうな感じでしたので、晩秋あるいは早春でなおかつ雪のない時期に行くのが一番よさそうです。上記の記事で訪問したのは2月でした。

また機会がありましたら、是非ともよろしくお願いします。

   

津山事件: 現地調査

津山事件が起きた5月21日とはちょっとずれますが、久しぶりに下記の予定で現地に行こうと思います。

場所が場所だけに、これまで何度か本ブログでも呼びかけたものの参加希望者が現れませんでしたが、もし同行を希望される方がいらっしゃれば、blog@flowmanagement.jp(間の@を半角に変換してください)宛にご連絡ください。

  • 日時:2013年5月19日(日)9:00頃津山駅出発、14:30頃津山駅にて解散
  • 行動予定:貝尾、荒坂峠、姉のうどん店跡地、倉見の睦雄墓地、「寺井ゆり子」の現在の家、等
  • 注1) 当方は前日に岡山空港から入ってウッディハウス加茂(貝尾から一番近い宿泊施設、加茂中心部近く)で一泊する予定です。もし前日から同行ご希望の場合にはその旨ご連絡ください。また、当日、現地調査終了後も岡山空港から帰京しますので、そこまで同行をご希望であればご相談ください。
  • 注2) レンタカー(荒坂峠越えの都合で小さい車)で移動しますので、先着3名様までに限定させていただきます。
  • 注3) 当日の天候状況による予定変更については本ブログ、あるいは参加希望のご連絡をいただいたメールアドレス宛にご連絡します。基本的にはレンタカーで移動しますので、多少の雨風であれば実施します。

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狭山事件: 現地調査2013 結果報告

伊吹隼人さん主催の現地調査が無事に終了しました。参加者の方々はお疲れ様でした。以下、当日の模様をフォローアップ含めてお届けします。ここ数年で、特に狭山市駅前が大きく様変わりして事件当時の面影がなくなってしまいましたが、さらに狭山准看護学校も移転したため、さらに再開発が進みそうな感じです。

狭山市駅
狭山市駅その1

狭山市駅での様子。

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狭山市駅その2

狭山市駅は2010年に橋上駅舎に改装され、事件当時の面影が全く無くなってしまいました。写真の左の方が当日石川さんが休憩したという「荷小屋」の跡地になりますが、今はそれらしい跡はありません。

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狭山医師会立准看護学校跡

被害者が通っていた埼玉県立川越高校入間川分校跡地です。跡地は長い間狭山医師会立准看護学校として使用されていましたが、2013年(今年)4月に同校が狭山台に移転して現在は跡地になっています。手前の狭山市中央公民館も既に取り壊されており、奥の狭山市立武道館も建物の耐震問題で2013年(今年)4月から利用停止となっているようです。したがって、この一帯をすべて再開発する予定なのかもしれません。現在ある准看護学校の建物は既に事件後に建て直されたものですが、事件当時を偲ばせる裏口=旧入間川分校の正門門柱の処遇を含めて、今後どうなるか予断を許さない状況です。
入間川分校の沿革についてはこちらのエントリをご参照ください。

IMG_3793小澤毛糸店跡地付近
被害者が当日立ち寄って針刺しを購入した小澤毛糸店はこの辺にあったようです。駅前通りならびに商店街自体が完全に取り壊されてしまったので、当時を偲ぶすべもない状況となっています。

IMG_3797荒神さま
三柱神社(荒神さま)です。伊吹さんによれば、地主の方の意向でこの神社は残す方向とのことです。ただし、事件当時の境内と比べると数分の一に縮小しています。

IMG_3802「殺害現場」
石川さんの自白による死体発見現場です。今年のニュース等でも登場していました。だいぶ以前から雑木林は姿を消していましたが、周囲を見るとさらに開発が進んでいるようです。

この他にも権現橋(養豚場跡地)から所沢方面に抜ける道路が開通したそうで、刻々と事件当時の面影がなくなっていくことを肌で感じます。


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狭山事件: 事件から50年

2013年5月1日は、事件が起きてからちょうど50年目の節目の日でした。

そのためもあってか、TVを含めたマスコミでもあらためて事件がとりあげられていました。一部のニュースについてはインターネット上の動画配信でまだ見られるようですので、是非ご覧下さい。

(URLはメルマガ「狭山の風」より転載)

動画で写っている新開示証拠の中に被害者の日記らしい物が見えるのですが、解像度が低いのと画面が暗いのでよく見えません。
再審請求の戦略やプライバシーとも絡んでくるので難しいところとは思いますが、是非とも時期を見計らって一般公開していただきたいと思います。

関係ありませんが、当ブログへのアクセス数も5月1日/2日に増えたものの、トトロ放映時に比べると微々たる増加にとどまりました。やはり、硬いニュースだけでは事件をよく知らない人達にまでアピールすることが難しいのかなあ、と残念に思います。

被害者の安らかなお眠りと、石川さんの再審開始を改めて祈念いたします。


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