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下山事件: 諸永裕司氏のレトリック その3 下山総裁がタバコを1本も吸わなくなるまで

『葬られた夏 追跡 下山事件』『葬られた夏 追跡 下山事件』

前回引っ張りましたが、末廣旅館に現れた「下山総裁」がタバコを1本も吸わなくなるのには諸永氏のテクニック(笑)が一役買っていると思います。それ以外にも、今回引用した画像には諸永レトリックを堪能できる部分がいくつかあります。

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下山事件: 諸永裕司氏のレトリック その2

Wikipediaの「下山事件」の項目で、こんな内容が最近いったん除去されたのに復活されました。

強度の近視でヘビー・スモーカーの下山にも関わらず、旅館滞在中メガネを外し続け、タバコを一本も吸わなかったとの証言もある。

ご丁寧に、「編集内容の要約」欄にはこのようなことが書かれています。

削除された部分は、平成三部作に基づいているのではなく、矢田喜美雄『謀殺下山事件』や下山事件研究会『資料・下山事件』に述べられている事で、事実に反してなどいない。

しかし、実際のところ、『謀殺 下山事件』にも『資料・下山事件』にも、末廣旅館で総裁がメガネを外し続けていたとか、タバコを1本も吸わなかったなどという記述はありません。なんでそういうことになってしまっているんでしょうか?

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下山事件: 諸永裕司氏のレトリック その1

『葬られた夏 追跡 下山事件』『葬られた夏 追跡 下山事件』

今回からしばらく、「平成三部作」の最初のきっかけとなった週刊朝日の記事をメインで書き、その結果を『葬られた夏』という書籍にまとめた諸永裕司氏の叙述テクニック(笑)について見ていきたいと思います。

諸永氏がよく使うテクニックは2つあります。

  • 関係ありそうで、でも実は関係ない叙述を織り交ぜることで、読者に特定の方向の印象付けをする
  • よく読めば間違ったことは書いていないのだが、さらっと流し読むと間違った理解をしやすい文章を書き、しかもその「間違った理解」というのが他殺説に非常に都合がよい形になっている

これだけだとわかりにくいと思いますので、具体例を見てみましょう。

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