「文春秋谷鑑定」で最もわかりやすい疑問点が、「蒸気機関車であるD51の下面にはどれほどの油が存在するか?」 という点です。
「文春秋谷鑑定」では、「車輛底部のあらゆる個所を拭いて得た油量」が「4.5cc」と傍点付きで強調されて明記されています。この「4.5cc」という数値は、左上でも「轢断車でつき得る車輛油はD51-651の車底から採取した量4.5ccで判る通り、すこぶる微量である」と再度強調されていることから、ミスプリや勘違いではなく、この「文春秋谷鑑定」の著者(前回書いたようにこの「文春秋谷鑑定」自体がかなり怪しいので、あえて「秋谷教授」と書きません)が本当に4.5ccと考えていたことがわかります。