Monthly Archives: 3月 2016

狭山事件: 5月1日イベント告知

伊吹隼人さんから、5月1日のイベントの詳細について連絡がありました。
日曜日ということもありますので、皆様よろしければぜひご参加ください。

【イベント概要】
あの女子高生誘拐殺人事件の真相に迫る!
『未解決事件ナイト~狭山事件の知られざる謎~』

  • [日程]2016年5月1日(日曜日)
  • [時間]開場18:00/開演19:00/終演22:00
  • [会場]新宿ネイキッドロフト http://www.loft-prj.co.jp/naked/
  • [出演]
    • 伊吹隼人(ジャーナリスト、ノンフィクション作家)
    • 高橋ユキ(ライター、元・霞っ子クラブ)
    • 姫乃たま(地下アイドル、ライター)
  • [料金]前売1,600円/当日2,100円(共に飲食代別)
  • ※前売券はイープラスにて3/15(火)[=予定]より発売開始!
  • [お問合せ]新宿ネイキッドロフト(03-3205-1556)

【イベント内容】
戦後から近年までの様々な未解決事件を掘り下げていこうというトークイベント。記念すべき第一回目の特集は「狭山事件」です。
1963年5月1日に埼玉県狭山市で発生した身代金目的の誘拐殺人事件である「狭山事件」は“戦後最大の冤罪事件”“昭和最大のミステリー”とも言われています。
そんな「狭山事件」にまつわる数々の謎についてしばしば挙げられる「冤罪」「部落差別」という要素は極力排して、純粋に事件の真実のみを追っていきます。
『となりのトトロ』に関する都市伝説は果たして本当なのか!?
「狭山事件」の第一人者であるジャーナリストの伊吹隼人さんがズバリ答えます!


本ブログでとりあげている事件に関する同人誌等の通信販売を行っています。詳細はこちらをご参照ください。


狭山事件: 中日映画社のニュース動画

こちらの記事へのコメントで、狭山事件関係の動画がアップされていることを知りました。ご教示ありがとうございます。

今のところ、3つの動画が上がっています。
タグ:狭山事件

特に、一番最初の動画では、被害者の遺体が掘り出されて運び出され、自宅へ移送される状況や、葬儀の様子、さらには葬儀での同級生の弔辞などが動画で写っています。また、狭山市内での聞き込みの様子なども写っていて、大変参考になります。

この動画の最後に被害者のお墓が写っています。パッと見た感じでは現在の墓所と同じ所のように思いますが、画像が粗くてわかりません(サンプル画像のため、フィルタ処理でわざと荒くしているようです)。オリジナルの映像も見てみたく思います。


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津山事件: 横溝正史と津山事件 その1

Yokomizo
『真説 金田一耕助』より

こちらの記事へのコメントで、『八つ墓村』を書いた横溝正史が、いつ津山事件について知ったのかについてご教示をいただきました。ありがとうございます。触発されて『真説 金田一耕助』も購入して読みました。確かに

あれは二十二年の秋か二十三年の春ごろのことだったろう。土地の新聞の主催で県警の刑事部長と対談したことがある。そのときである。ひとりの男が一夜にして、三十人もの男女を銃殺あるいは斬殺したという、世界犯罪史上類例のないこの恐ろしい事件の話を聞いたのは。

と書かれています。上記の画像で引用した部分よりも後ろの方で、「防犯展覧会」で睦雄の犯行時の格好(の想像図)を見たことも書いてあります。

そして、上の画像の後半部分に、刑事部長の発言として

「それが昭和十三年の出来事でしょう。日華事変の起こった翌年のことですから、人心の動揺を恐れて一切報道を禁止したんです」

というものが紹介されています。コメントをいただいたdanさんもご指摘のとおり、中島河太郎氏による横溝正史全集の解説にこれを鵜呑みにした記述が出て、そこから津山事件が起きた当時、報道管制が敷かれて新聞等では報道されなかった、という話になったものと思われます。上の画像にもあるように横溝自身はその後、読者の指摘によってそれを否定していますが、「報道されなかった」説は角川文庫版『八つ墓村』の解説(大坪直行氏)にも孫引きされ、世間一般に広まったようです。

横溝正史が県警の刑事部長と対談したのは上記のとおり昭和22年か23年とのことで、津山事件が起きた昭和13年からまだ10年も経っていない時期であったにもかかわらず、なぜ県警刑事部長がそのような話をしたのかは謎です。しかし、いずれにしても、雑談の中での軽い噂話がいったん文字に記録されてしまうと、それが「事実」として一人歩きしてしまう恐ろしさを、ここでもまた感じます。

このあたりの経緯は以前から気になっていたので、大変参考になりました。また、danさんには横溝正史の息子の横溝亮一氏のコメントなど、より深い情報もご提供いただきました。改めて御礼申し上げます。


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