狭山事件: 『狭山事件 50年目の心理分析』 その3

前回の続きというか、補足説明です。

誰かが新居跡地を「ここが犯人の家です!」と断言したとすれば、その人は以下の2つの条件を満たす必要があります。

  • 犯人がOG(単独犯)であると確信している
  • その場所がOG新居跡地であることをあらかじめ知っていた

OGが犯人だと思っている人がOG新居の場所を初めて知ったら、「ここが犯人の家ですか?」あるいは、「この家を建てたOGが犯人なんですよね?」という反応になるのが普通でしょう。そして、OGが犯人だと思っていないなら、「犯人の家です」という発言が出るはずもありません。また、「犯人の家です」という言い方からして、OGの単独犯であると確信していることになります。複数犯と考えているなら、「犯人の一人の家です」というような言い方になるでしょう。

しかし、普通に考えて、狭山事件に関して詳しく知っていて、OG新居跡地の場所を特定できるような人が、OG単独犯であると確信していることはありえそうもありません。そのことが、上記の「ここが犯人の家です!」という発言が殿岡氏による捏造ではないかと私が考えるゆえんです。正確に言うと一人だけ例外が思い当たりますが、その人は「調査」に参加しそうにありません。……この点に関して公の場所でこれ以上書くことは諸般の事情ではばかられますので、詳細は割愛させていただきます。詳細を知りたい方は本ブログ管理人宛メールをください。

私が、こと「捏造」に関して厳しく当たるのは、それが石川一雄さんをはじめとするを産んだ原動力だからです。「OGやOGの新居が事件に関係していたと書いている連中は気に入らないから、そいつらがトンデモナイ発言をしていたことにして糾弾してやろう」というのと、「被差別部落に住んでいた石川が犯人なら都合がいいから、証拠を捏造して犯人ということにしてしまおう」という考えの間に、本質的な差異はないと思います。もし殿岡さんがこの発言が事実だとおっしゃられるのであれば、是非とも発言主が誰なのか、また、どういった場での発言だったのかを明らかにしていただきたいと思います。


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