狭山事件において、2番目の変死者が5月11日に「自殺」したTN(当時31歳、狭山市柏原新田在住)です。
TNの「自殺」の状況は下記の通りです。
- 5月11日午後8時すぎ、台所で夕食の後片付けをしていた奥さんがうめき声がするので奥の間に行ってみると、TNが鶏を殺す時に使う刃先が三角形にとがったナイフで胸を一突きにしてうつ伏せになって死んでいた
- TNのすぐ横にはもうすぐ2歳になる子供が眠っていた
- 隣の部屋ではTNの父が茶を飲みながらテレビを見ていた
- ナイフはもともと台所にあったもので、奥さんはいつ持ち出したか気がつかなかった
- 通常、刃物で自殺する際にはためらい傷が見られることが多いが、そのようなためらい傷は一切なかった
- 胸を刺す際にはナイフをうまく横にして入れなければ肋骨に引っかかってしまって心臓まで刺さらないが、一突きで心臓を刺し貫いていた。
- 新聞には、刑札の捜査結果として「市議選問題でさる1日ごろから悩み神経衰弱気味だった」と書かれたが、家族の証言ではそのように選挙に深入りしていたことはなかった