狭山事件: 入門編の身代金受渡しに関する補足 その2

東京新聞昭和38年5月4日付朝刊東京新聞昭和38年5月4日付朝刊

この記事のコメントでご要望をいただいた、より見やすい写真です。マイクロフィルムや縮刷版ではなく、当時配達された新聞そのものが閲覧できる某所の図書館で取ったコピーです。なお、サンケイ新聞はこの図書館に配達された版では違う写真が出ていました。

前のエントリで引用したサンケイ新聞の記事に出ていた写真のキャプションを信用すると、左から以下のように並んでいることになります。

  • A先生(被害者の中学時代の担任、第二ガードで被害者を目撃した人)
  • Mくん(被害者の中学時代の同級生、PTA会長の息子)
  • 長兄
  • 不明。父親か?サンケイ・東京新聞ともキャプションなし
  • 次姉
  • 不明。次兄か?サンケイ・東京新聞ともキャプションなし

一番右と右から三番目については私(管理人)の推測ですが、A先生やMくんが入っていることから考えると家族ではない気んじょの人という可能性もあります。

右端の真ん中あたりに日めくりカレンダーがあり、「2」とあります。常識的に考えると2日(さのヤでの犯人取り逃がしの前)に撮影されたのではなく、3日に撮影されたのにカレンダーをめくり忘れていたということだと思いますが、亀井トムさんあたりが見たら「2日に事件がマスコミに公開されていた証拠だったんだよ!」(なんだってー)ということになりそうな気もします。

手前に見えている自転車は、ランプ(ハンドルの上についている……個人的に、これでは前の路面がうまく照らせなくて実用上問題ありそうな気がしますが(笑))や前かごの形状から見て被害者の自転車に間違いないようです。

狭山事件に関する本はこちら

9 thoughts on “狭山事件: 入門編の身代金受渡しに関する補足 その2”

  1. 管理人様
    貴重な資料を掲載いただきまして、ありがとうございます。
    右から3番目の人物は、朝日ニュース映像に登場する、被害者の父親に、似ているとも似ていないとも、どちらとも決めかねるような感じに思えます。ただ、写真のキャプションが、実兄・姉や、中学時代の先生・同級生に触れているのに、被害者の父親について触れないのは不自然に思えますので、管理人様のご指摘のように、キャプションで説明のない人物は、近所の人など、被害者の家族以外の人と考えるのが妥当に思えます。

    カレンダーの点につきましては、管理人様のご指摘どおり、5/2⇒5/3 への日めくりを失念しただけ、と思われます。
    5/3の未明に犯人を取り逃がしたことから、5/3は、被害者一家の失意と恐怖がピークに達していた(はず)と思えますので、5/3は、カレンダーの日めくりどころではなかったと考えられるからです。
    逆にいいますと、5/1⇒5/2 への日めくりは、普段どおりになされていたことになりますので、5/2の段階では、被害者一家の人々は、日めくりを失念するほどの心理状態ではなかった、ともいえると思いました。

  2. 管理人様へ

    右端の方ですが、座布団を敷いているので次兄さんというよりは、 もう少し‘外の人’ではないでしょうか?

  3. キャプションの有る無し、座布団の有る無しで部外者かどうかは決められないように思います。
    これは普通に考えて、「A先生・M君・長兄・父親・次姉・次兄」でよいのではないでしょうか?
    「A先生・M君・長兄・気んじょの人・次姉・気んじょの人」という配置は変ですし、「右手側―家族、左手側―客人」で相対しているとみたほうが自然である気がします。右手側は、N家の家族構成・性別とも一致しますし、年齢的にみても当時の家族の年齢とほぼ一致しています(特に父親は他の写真・映像に「父」として出てくる人物と酷似しています)。

  4. 初レスにて失礼します。

    右側の男性のお話になっているようですが、もしこの写真の人物が次兄なら、次兄はこの写真の時点で19歳のはずで(次姉が存命であるなら間違いないかと思います)、左から2番目の人物(M君ですよね?)と比較しても、M君は被害者の同級生なので16歳のはずですから、ちょっと老けすぎているように見えるのですが、いかがでしょうか・・・?
    つまり、キャプションが必要ない=あまり関係のない人物ではないかと思われるのです。

    「狭山事件を検証する」サイトすべて閲覧した上でこちらのサイトに来させていただきました。
    雑多な資料を公平に、また鋭く検証される内容に非常に感銘を受けています。
    まだまだすべてを読み切れていないので、これから随時閲覧させていただきます。

  5. 今となっては確かめようのないことですが、やはりここに全く関係ない人間が加わっている、というのはどう考えても不自然な気がします。これは普通に「心配する家族と、駆けつけた先生、友人」とみてよいのではないでしょうか?
    右側の男性について受ける印象は人さまざまだと思いますが、私には「19才位の若者」にしか見えません。

  6. 管理人様へ

    姉は座布団を敷いているようですか。自転車のハンドル越しに、姉の揃えた膝頭が見えなくも無いのですが、座布団まではわかりません。

    伊吹様へ
    今さら確かめようもないと仰ることは、裏をかえせば、次兄が写り込んだ画が殆ど無いと言うことでしょうか。

  7. お姉さんは座布団を敷いているように見えます。一番右の男性(次兄?)も座布団を敷いています。座布団を敷いていないように見えるのは奥の2人(長兄と父親(?))だけです。

    ちなみに、次兄がはっきりとキャプション付きで写っている写真を、私は今までに見たことがありません。

  8. そうですか、姉も座布団を敷いて居るようですか。ならば、右端の方は次兄さんかも知れませんね。
    この方は、日経新聞の通夜を伝える写真だったかと記憶しているのですが、バックショットで写っていたような気がします。不確定ですみません。

    また、この時の写真では、姉の隣に座っているご年配の女性が、それこそ身内用の敷物を敷いてるんですね、そしてその隣に座る若人も。座布団ではなく薄い敷物です。ここに、私の考える農村の「普通」があるんです。
    ですからてっきり私は、このご年配の女性と並ぶ若人が、すっかり次兄さんだと思い込んでおりました。実に根拠のない直感ですが。
    2011年のこの時点(6/29)で、確たる次兄さんの画が無い以上、擦り合わせは難しいと思います。

    それにしても次兄さんが不思議なのは、Yさん葬儀出棺時でさえ、次姉・長兄・弟が並んで前を歩いているのに、次兄さんは写っていないんですよね。
    これは当時、どう解釈されていたのでしょうか?それ(次兄が葬儀に参列したのかしなかったのか)に触れた文献など、あるのでしょうか?

  9. 葬儀出棺時の写真を見直しましたが、次姉(キャプションあり)、長兄らしき人、弟らしき人は写っているものの、次兄はいませんね。確かにご指摘されると妙な印象も受けます。次兄が葬儀に参列したかどうかの文章も記憶にありません。

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