今出ている週刊朝日(2008年5月23日号)で、「実録『八つ墓村』事件 当時を知る証人が生きていた…」という記事が掲載されています。
狭山事件: 被害者の写真
関係者の方々向けです。
先日のトマパの席上、当方が「被害者の遺体の写真を見る限り、顔が腫れているように見える。これは殴られた跡ではないか」と発言しましたが、これはいったん撤回させていただきます。すいません。
今写真を見ても腫れているように見えるのですが、鑑定書の本文には顔面の腫れに関する言及が見あたらないのが理由です。例によって見落としているかもしれませんので、再度調べ直してからこちらに改めて書かせていただきます。
狭山事件: 被害者次兄の中華料理店
この写真の橋の向こう側、現在は駐車場になっている場所に、被害者の次兄が経営していた中華料理店があったとのことです。被害者の次兄は昭和52年10月に自殺しており、その際に女言葉で書かれた奇妙な遺書を残しています。
この写真は以前、狭山事件を推理するサイト管理人の方にお送りしたことがあり、そちらの方にも掲載していただいています。I養豚場や被害者宅のそばを流れている不老川の上流で、現在では狭山市立山王小学校がある場所のちょうど向かい側あたりになります。
下山事件: pH計
私(管理人)のリアルの世界でのお取引先である某社(東証二部上場企業)について。
先日、その会社の方とお話ししていたら、下山事件で秋谷教授が提唱したpH変化による死亡時刻推定に使われたpHセンサは、その会社の前身の町工場が秋谷教授から依頼を受けて特別に作ったセンサだった(と、同社の社史には書いてある)とのことです。秋谷教授の提唱した手法自体はその後学会等で否定されたようですが、その時の「とにかく高精度なpHセンサを」という依頼に応じるための技術開発が、その会社の基礎になっているとのことです。
いろいろなことがいろいろな分野に影響を与えているんだなあ、と実感しました。
狭山事件: 事件当日
またまた情報量のないエントリですいません。と最初に謝っておきます。
昨日、5月1日は事件から数えてちょうど45年目にあたる日でした。
ご存じの通り、当日は被害者の16歳の誕生日で、当日の日記には「私の誕生日、うれしい」と書かれていたとのことです。この「うれしい」はどういう意味だったのでしょうか。被害者が当日誰かと待ち合わせをしていたのは間違いないことのようなので、それがうれしかったのでしょうか。あるいは、16歳になって法律的に結婚できるようになったのがうれしかったのでしょうか。16歳になって結婚できるようになった、と待ち合わせ相手に結婚を迫ったために殺されてしまった、という推理もかなり一般的ですが…
狭山事件: A先生について
被害者の中学時代の担任で、5月1日当日にガード下で被害者を見かけたというA先生について。昨年(2007年)11月に狭山市の表彰を受けていらっしゃるので、ご存命のようです。ということを知った先日、意を決して104で電話番号を調べてご自宅にお電話してみました。電話で、あるいはあわよくば直接お会いしてお話が伺えないかと思ったのですが、奥様が出られて、「もう50年近く前の話ですし(ママ)、本人もほとんど忘れています。その事件のことについてはすべてお断りしておりますので」とのことでした。
2ちゃんで「A先生が狭山事件について調べておられて、自費出版で本を出す準備もしているらしい」という書き込みを見たのでちょっと期待していたのですが、奥様の口ぶりだとそういうこともないような感じでした。
情報量のないエントリで恐縮ですが、一応ご参考までに。
下山事件: 「黒い潮」
今朝、WOWOWで「黒い潮」が放映されました。視聴しての感想です。
主人公(平正一氏がモデルで、この映画の中でも当初から自殺説で記事を書いていた)の台詞「そりゃうちの記事は面白くないかもしれん。しかし、あやふやな想像や憶測はただの一行だって書いてない。信頼できる報道だけが詰まってるんだよ」というのがこの映画全体のテーマです。他社が他殺説でセンセーショナルな記事を書く中で、経営陣からも「これでは新聞が売れない」という突き上げを食らいながらも、信念を貫いて事実と信じることを報道する主人公、という位置づけです。
最終的には、映画の中でも史実と同様に、捜査当局は自殺説を公式に発表せずにウヤムヤのうちに事件が終了しました。
一つだけ、映画の中で、過去に主人公の妻が流行俳優と心中したという事実、ならびにそのことを巡ってマスコミが徒にセンセーションを煽るような報道を繰り広げたという事実が、主人公が他社の報道を無視して自殺説で記事をとりまとめていく上で影響したような描写がありました。平正一氏にも同様の話があったんでしょうか。あるいは、映画として盛り上げるためのフィクション部分なのでしょうか。下世話ですがちょっと気になります。
この映画はあくまでも井上靖が書いた小説=フィクションが原作なので、この部分はフィクションだろうとは思うのですが。