泊まっているホテルのインターネットが竜巻(tornado)のためつながらなくなったりと、いろいろありましたが明日ようやく帰国します。写真は事件とは何の関係もないロッキー山脈です。
ところで、「狭山事件入門」の企画をやるのであれば触れざるを得ない話題に下田雄一郎さんの本『史上最大のミステリーを推理せよ!狭山事件』があります。この本は、著者本人の推理を述べるのではなく様々な証言や事実を紹介して推理は読者に任せるという方向で書かれたおそらく初めての本で、「狭山事件入門」にはうってつけです。これからこちらで書く内容もこの本を参考にすることが多くなると思います。また、ここではブログという媒体の性格上、あまり細かい事実までは紹介できない可能性も高いのですが、この本は相当細かいことも丹念に言及していてその点でも参考になります。当ブログを読んで「狭山事件」に興味を持たれた方がいれば、まず最初に読んでいただきたい本です。
ただし、文中にいくつか事実誤認と思われる点があったり(例えば、5月2日の深夜に養豚場のI-TR氏が車出通りがかって職務質問されたことになっているが、おそらくこれはI-K氏(石川一雄さんとは別人)の誤り。I-TR氏は後で「自殺」したので、この点は結構重要)、出典が不明な内容があったりするので、是非一度著者の下田さんにお会いしてその辺確認してみたいと思っていました。狭山事件を推理するサイト管理人氏によると、一時期下田さんと連絡が取れて現地調査などにも参加される話もあったようなのですが、その後連絡が取れなくなったとのことで、非常に残念です。
残念と言えば、版元である新風舎が倒産(民事再生法適用申請)した関係か、1年半ほど前に出たばかりの本なのに既に版元絶版になってしまっているのも残念です。新風舎という会社は、自費出版ビジネスの方ではいろいろ言われて叩かれているようですけど、前にも書いたように事件関係では様々な好著を文庫で再版してくれていて、その点では個人的に好感を持っていました。どこかで事件関係の文庫だけ引き取って再版してくれないものでしょうか。
≫竜巻(tornado)
と聞きますと、昨今の災害被害を連想してしまいますが、ご無事でご帰国されるとのこと、何よりです。
≫新風舎という会社は、自費出版ビジネスの方ではいろいろ言われて叩かれているようで すけど、前にも書いたように事件関係では様々な好著を文庫で再版してくれていて、そ の点では個人的に好感を持っていました。どこかで事件関係の文庫だけ引き取って再版 してくれないものでしょうか。
上記のご希望の件についてですが、
新風舎の破産管財人の川島弁護士のサイトによりますと、
『既刊本の最終データは文芸社に譲渡しましたので,その取り扱いは文芸社と協議して頂
く事になります。』
とあります。したがいまして、下田氏の既刊本の復刻、増刷等の取扱いについても、
文芸社と下田氏の協議しだい、ということなのでしょうか。
なるほど。文芸社ですか。その情報は知りませんでした。ありがとうございます。
しかし、文芸社と言えば「あの」リアル鬼ごっこでおなじみ、山田悠介氏を世に送り出した出版社ですよね……。一般的な世評はどうかわかりませんが、その辺気になります。
この方の本は読んだことがあって、ホームページも見てみようかと思ったのですが今はなくなってしまっているようですね。行方不明みたいな感じなのですか。
ご本人が(社会的に言う)行方不明かどうかはわかりません。ただし、狭山事件推理関係者としては、連絡も取れないしホームページもなくなっているしで、事実上引退状態にあることは間違いないと思います。
もしここをご覧になっているようであれば、是非一度ご連絡をいただけるとありがたいのですが……。