Daily Archives: 2011年6月11日

狭山事件: 被害者の日記 その7

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毎日新聞 昭和38年5月14日付に掲載された「女性自身」5月20日号の広告より 被害者の日記

こちらのコメントで、被害者の5月1日の日記について、別の画像が掲載雑誌の広告の形で掲載されているという情報をいただきました。本日の画像はその確認です。情報ありがとうございました>米子様

正直なところ、私もこの画像の存在は知りませんでした。また、該当のコメントでご指摘いただいているとおり、被害者氏名のゴム印と被害者姓の印鑑が押されています。これがもともとあったものなのか、刑札で整理の都合上押したものなのかも全く不明です。

刑札が資料整理の目的で被害者の姓名印や印鑑を押すとすれば、普通は日記の最初のページか表2対向あたりであろうと思われ、わざわざ5月1日のページに捺印するとも考えにくいところです。ただし、5月1日が事件当日であったことを考慮すると、そこに刑札が何らかの書き込みをすることも考えられなくはありません。

もしこのゴム印と印鑑が被害者自身が押捺したものとすると、どのような意図があったのでしょうか。日記の内容から考えると、誕生日を迎えて大人へとまた一歩近づいたことで、改めて自分自身を確認したいというような意図でしょうか。真意は今となっては誰にもわかりませんが、興味深いところです。

このゴム印と印鑑を押し、「誕生日、うれしい」と書いたとき、被害者は将来への希望に満ちていたことでしょう。その未来を奪った真犯人には、やはり怒りを禁じ得ません。