狭山事件: OGについて その2

埼玉新聞昭和38年5月7日付朝刊埼玉新聞昭和38年5月7日付朝刊

昨日のエントリを読み返して、ついいつもの調子で「OGが……」とか書き始めてしまいましたが、これだとワケワカですね。

OGについての詳細はこちら を参照してください。被害者宅で終戦直後(昭和22~23年頃)に作男をしたことがあったり、死体発見現場近くで新居を建設中だったり、といった状況から事件直後からかなり濃厚な嫌疑をかけられていたにも関わらず、5月6日に自殺してしまった男性です。

この人が6日朝に自殺してしまったことから、「こんな悪質な犯人はなんとしても生きたままフンつかまえてやらねば…」と当時の篠田国家公安委員長の至上命令(本日の画像)が下り、そのために刑札としても被差別部落地域に無理な捜査を行った挙げ句に石川さんを「生きたまま」の「犯人」としてでっち上げることになったということで、今日狭山事件が「冤罪事件」「部落差別事件」として世に知られることになった遠因とも言える人でもあります。

2ちゃんねるなどでの議論においてはこの人はSG巡査部長 と並んで事件への関与を疑われているわけですが、書籍として出版された推理本では意外に重視されていないという不思議な現象もあります。

個人的には、何らかの形でやはり事件に関わっていたのではないかと考えます。なんと言っても自殺(?)のタイミングがタイミングですし。

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8 thoughts on “狭山事件: OGについて その2”

  1. 現在発表されている記録にはツジツマの合わない点が多いみたいですね。私は狭山市の出身ですが、現代の感覚で推理してはダメだと祖母から言われました。それにしても、自殺したOGさんの婚約者は何か証言してないのかしら?結婚式前日に新郎に自殺されて、さぞや傷ついたと思いますが…。OGさんの身辺…親族以外の交友関係や証言も聞きたかったです。

  2. コメントありがとうございます。
    OG氏に関しては刑札も様々な捜査をしたようなのですが、ほとんど公開されていません。特に、OG氏の筆跡については当時の新聞でも断片的な情報しか報道されていません。
    私(管理人)が狭山事件関係の証拠類で一度見てみたいものの筆頭に、OG氏の筆跡があります。

    また、婚約者の方がどう思ったのか、その後どうなったのかも確かに気になりますね。被害者の次姉の婚約者(入籍は済ませていたので戸籍上は夫)だったYさんは、次姉が自殺した後に再婚されたそうですが…

  3. 学校で人権問題を勉強した時は漠然と受け止めていましたが、両親や祖父母の育った地域でこんな事件があったことを最近になって知りました。一見のどかに見える狭山ですが、「堀兼や赤坂のあたりは本当に閉鎖的で、住人も付き合い難い人達だった。」と78歳の祖母。「被差別部落の人でなくても、読み書きはろくに出来ないような人が多く、いつも親族だけでコソコソ固まっていた。」と58歳叔父。こんな地域性の上に、警察も横暴、ズサンだったと思いますから、多分、本当に肝心な証拠は多く見逃しているでしょう。当時の警察はまだ退役軍人も多く、やたら横柄で有無を言わせず、一般市民が対等に話せる雰囲気ではなかったらしいですから。ところでOGさんともう一人前後して自殺した証言者の田中さん…あの人達は同級生かなんかですか?

  4. またひとつ質問させて下さい。被害者のY枝さんの容姿や性格について、あまり記録が見つからないのですが、何が情報がありますか?事件当時、祖母が知り合いから聞いた話しでは、Y枝さんはかなり発展家だったようです。この発展家というのがイマイチ意味不明なのですが、上に何人も兄姉がいて、家も裕福だったので奔放だったということでしょうか。それから脅迫状の画像を母に見せたところ、当時の狭山でチョット年齢の上の人なら、文章力がこの程度の人はけっこういたと言われました。習い事の仲間のお母さんから欠席届けを預かったら平仮名カタカナが混ざっていてビックリした経験があるそうです。それに「来る」=「くる」 と言いますが、「来ない」は「きない」と言うのも土地訛りだと言います。あれはわざと教養を下げて書いた文章ではないかも知れないですね。

  5. コメントありがとうございます。

    被害者が発展家だったという話は、おそらく司法解剖の際に処女膜に陳旧性=古い亀裂があったというところから来た話ではないかと思います。そのあたりを含め、また、ご質問をいただいている件を含めて多くの情報、ならびに先人たちの推理が「狭山事件を推理する」サイトに掲載されています。是非ともご一読をお願いします。

  6. 初めまして、管理人様。
    津山事件への興味からこちらのホームページの存在を知り、この事件にも関心を持つようになった者で
    す。
    この事件への知識はこちらのホームページ、その後拝読した伊吹さん、下田さんの両著書のみという超ビ
    ギナーです。

    私がこの事件で一番初めに不思議に思ったことが、なぜ警察は冤罪の生贄をOGさんでなくIK氏にしてし
    まったのかということでした。
    OGさんを生贄にすれば「死人に口なし」で、はるかに合理的に、どうにでも処理できたのでは?・・・・と。

    先日この事件について知人(彼もこの事件に関しては薄学だと思う)と初めて話したのですが、その時上記
    の疑問をぶつけてみたところ彼から返ってきたのが、こちらで取り上げている、時の国家公安委員長の発
    言でした。
    ただ、どうにも私的には彼の説明では納得することが出来ず、その時は???のまま話が終わってしまい
    ました。

    後日、他ホームページなどを見ると知人の言うように{国家公安委員長が、緊急記者会見で記者団に対し
    て「死んだ犯人には用はない。必ず生きた犯人を捕まてみせる」と宣言した。}等の内容のものが多く、有
    名?な「無限回廊」でも、{当時の篠田国家公安委員長は、「犯人に死なれてはたまらない。必ず生きたま
    ま捕らえる。」と発表した。}と、記載されております。

    ただ私が鵜呑みに信用した下田さんの著作では、{O氏の自殺を受けて六日に国家公安委員長が「犯人を
    生きたまま捕まえられなくて残念」と非公式に話したが、五月七日になって「O氏は真犯人ではない」と発表
    し、否定した。}と、書かれております。
    (これだと、OGさんの自殺を知り、目標だった「犯人を生きたまま捕まえる」という行為が達成できず敗北宣言をしたが、後で早とちりだと気づきあわてて否定しただけと考えられる。)

    他人の生き死になどということは第3者が決めることは出来ないわけで、50年前の出来事としても国家公
    安委員長の発言としては、あまりにも荒唐無稽すぎて前者はありえないように思え、私としては下田さんの
    記述の方に真実味を感じております。

    こちらに掲載しておられるスキャンは当時の記事というよりはコラム(新聞雑誌などで、時事問題、社会風
    俗などを寸評する囲みの欄。/国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988) であって、しかもタイトルが「やぶに
    らみ」(言動・思考などが見当違いなこと。/国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988)では、報道というよりも記
    者、編集者の単なる思い込み、雑感なのではないのかとも思われるのですが・・・。

    「犯人を生きたまま捕まえる・・・・・・・」という発言が正式にはどのような言葉で、どのような形(記者会見、国
    会答弁、非公式コメント等)で発せられていたのか? 当時他の新聞、週刊誌等はどのような記事で取り
    扱っていたのか?もし管理人様がご存知のことがあればお教えいただきたく、長々と書き込みいたしてしま
    いました。

    一部人様の著作物をそのまま運用して書き込み致しておりますので、問題ありということであればお手数で
    すか管理人様のほうで、このコメント自体を削除していただきたく、よろしくお願いいたします。
    ご自身のお仕事との兼ね合いもあり、HPを維持していくというのは大変なことと存じますが、これからもこち
    らのHPを拝見するのを楽しみにいたしております。

  7. >私がこの事件で一番初めに不思議に思ったことが、なぜ警察は冤罪の生贄をOGさんでなくIK氏にしてしまったのかということでした。OGさんを生贄にすれば「死人に口なし」で、はるかに合理的に、どうにでも処理できたのでは?・・・・と。

    当時は自白が重視されていましたし、今のようにDNA鑑定があるわけでもありませんから、自殺した人間が真犯人であったとすれば、その犯行を立証するのは極めて困難だったと思われます。OGにすべてを押しつけて解決、というのは普通に考えてまず無理でしょう。

    >先日この事件について知人(彼もこの事件に関しては薄学だと思う)と初めて話したのですが、その時上記の疑問をぶつけてみたところ彼から返ってきたのが、こちらで取り上げている、時の国家公安委員長の発言でした。ただ、どうにも私的には彼の説明では納得することが出来ず、その時は???のまま話が終わってしまいました。

    篠田国家公安委員長の「こんな悪質な犯人はなんとしても生きたままフンづかまえてやらねば・・・」というコメントは、上記埼玉新聞5月7日朝刊以外では一切取り上げられていません。従って、これは公式のコメントなどではなく、1人の記者を前にしての単なる〝つぶやき〟のようなものであったと考えてよいでしょう。「死んだ犯人には用はない。必ず生きた犯人を捕まえてみせる」「犯人に死なれてはたまらない。必ず生きたまま捕らえる。」「犯人を生きたまま捕まえられなくて残念」などは、すべてこのコメントを拡大解釈したものと思われます。これは、情報が誤った形で拡散していくことの一つの典型例ともいえるのかもしれませんね。

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