『謀殺 下山事件』の文庫本を出していた新風舎が2008年1月7日付で民事再生法適用を申請したのに続いて、1月9日付で『津山三十人殺し』の単行本版の版元である草思社が民事再生法適用を申請したとのことです。相次ぐ民事再生法適用申請で、この手の良質なノンフィクション書籍を出していた出版社が相次いで事実上倒産するあたりに時代の流れを感じます。
『津山三十人殺し』は文庫本でも出ていますが、単行本版は高いだけあってグラビアが文庫版より充実しており(といっても4ページしかないんですけど(笑))、この事件に興味がある方であれば単行本版をお勧めしたいところです。
新風舎の方は、下山事件以外にも『三鷹事件』『松川事件』『袴田事件』『免田事件』、そして『狭山事件』といった各種事件関係のノンフィクションの良書を文庫で出してくれていて、個人的には結構好きな出版社です。でも本業の自費出版関係のトラブルで資金繰りが怪しくなったとのことで、あからさまに片手間だった文庫事業の方は整理対象になっちゃうんでしょうか。惜しいことです。
そういえば、見直してみたら鎌田慧さんの『狭山事件』も草思社の刊行でした。是非とも再生して頑張って欲しい出版社です。
下田雄一郎氏の「狭山事件」本も新風舎です。