下山事件: 佐藤一氏の新刊

またしても下山事件自殺説紹介ブログさんの虹紹介ですいません。

自殺説の集大成である『下山事件全研究』の著者で、先日亡くなった佐藤一氏の遺稿ともいえる新刊が出版されるそうです。

「版元ドットコム」の内容紹介を見る限り、本格的に「平成三部作」へ反論を加えた本になるようです。祥伝社文庫版『謀殺 下山事件』復刻版『下山事件全研究』とともに、下山事件に興味がある方にとっては必読書になると思います。

ちなみに、諸永裕司氏は祥伝社文庫版『謀殺 下山事件』の解説で『下山事件全研究』について下記のように書いています。

死体や物質が語る『他殺』という事実を覆し、いくつも残された謎や矛盾を解き明かすものとはいえない

……はいそうですかとしか言いようがありません。例えば私がだいぶ昔に書いた、蒸気機関車(D51)の下面に存在する油の量に関する疑問を一番最初に持ち出したのは『下山事件全研究』ですし、この件に対する他殺説側からの有効な反論は、寡聞にして存じ上げません。

またまたちなみに。諸永氏による『謀殺 下山事件』解説の中には、佐藤一氏の紹介として下記のような文章があります。

佐藤氏といえば、かつて松川事件の被告として、十四年間の法廷闘争の末に無罪判決を勝ち取った人物だ。

satou-matsukawa祥伝社文庫版『謀殺 下山事件』解説より
この文章は実は、Wikipediaの「下山事件」の項目にある佐藤一氏の紹介の丸写しです(笑)。で、実はそのフレーズを書いたのは私(本ブログ管理人)だったりします。なので、この解説を読んだときには本気で笑ってしまいました。

別に「盗作だー」などと騒ぎ立てるつもりはありません。ただ、佐藤一氏の本をちゃんと読んでいるのであれば、その著者紹介からご自分で人物紹介を書けるでしょう。よりにもよってWikipediaを丸写しにしているあたり、諸永氏が本当に『下山事件全研究』を読んだことがあるのか、一抹の不安を覚えます。

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