狭山事件: 中田直人弁護士逝去

石川さんの裁判で主任弁護士を務めた中田直人弁護士が、2月3日にお亡くなりになっていたことをついさっき知りました。

ニュースでは、[[松川事件]](『下山事件全研究』で有名な佐藤一さんが疑われ、結局無罪になった事件)や[[布川事件]]の弁護を担当したことには言及されていても、なぜか狭山事件の主任弁護士をされていたことはほぼ全部のマスコミがスルーでした。

こちらのブログに、中田弁護士の狭山事件裁判における主任弁護士としての歴史がまとめられています。その後、共産党推薦(無所属)で茨城県知事選挙に出馬されたりしていたようです。

最終的に、二審判決(寺尾判決)後、裁判とは関係ない党利党略の話から同僚の7人の弁護士と共に狭山事件裁判から手を引かざるを得ない状況になったとはいえ、渋る検察・裁判所からいくつかの証拠を開示させたことなど、その貢献を疑う人はいないでしょう。

これでまた当時を直接ご存じの方が他界されてしまったわけで、ご存命の関係者がいらっしゃる今が、狭山事件の真実を解き明かす最後のチャンスなのかもしれません。

謹んでお悔やみを申し上げます。

3 thoughts on “狭山事件: 中田直人弁護士逝去”

  1. はじめまして。健太郎と申します。
    狭山事件に興味をもち、いつも閲覧させていただいております。狭山事件初心者です。
    管理人様へどうしても質問したいことがありまして、こちらをお借りします。

    それは、I-TRと事件との関わりがいまいちよくわからないということです。

    たとえば、事件関係者の自殺者、変死者を例に取れば(ライター以外)、
    I-TR以外は被害者の親族であったり、被害者宅でかつて仕事をしていた者であったりと
    直接間接に事件と関係することはわかるのですが、
    こちらのサイトをはじめ、『狭山事件を推理する』や『無限回廊』での「狭山事件」において、
    かならずI-TRが取り上げられているのはなぜなのでしょうか。
    彼1人だけ接点がわかりません。
    浮いているように感じられます。

    また、私は上記のサイトをいつも参考にさせてもらっているのですが、
    I-TRは被害者宅近くの養豚場経営者の親族であったこと、ひこつくしに長けていた、
    あるくらいしか事件との関わりが思い浮かばず、
    これ以外に、どの理由でI-TRが事件と関わりあいがあるのか、いまいちよくわかりません。
    最近では、『狭山事件を推理する』内での、伊吹隼人さんへのインタビューの中でも
    「彼は事件に関わっていた人物の1人、とみて」いる、とあります。

    管理人様、I-TRと事件との関わりを教えてください。
    とくに、犯人の1人と疑われる理由です。
    突然すいません。よろしくお願いします。

  2. コメントありがとうございます。本件に関しては今週出る伊吹氏の新刊本で詳しい解説がなされると思いますので、それを待ちたいというのが本当のところです。

    一応現時点での私の考えを書いておくと、I-TRが疑われる理由は身代金受渡しの件が大きいと思います。さのヤで犯人が逃げおおせた理由を養豚場関係者であったからと想定すると、I-TRを含む養豚場三兄弟にも疑いがかかることになります。

    このあたり、長くなりそうなのと、狭山事件を推理する上での根幹にかかわる部分なので、改めてエントリとして書きたいと思います。少々お待ちください。

  3. ありがとうございました。伊吹氏の新刊本も購入する予定ですが、
    こちらでのエントリも期待して待っています。

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