コミケC93に参加します。概要は以下のとおりです。
- 日時: 12月31日(日)10:00~16:00
- 場所: 東京ビッグサイト
- ブース場所: 東テ01a
- 新刊情報: 随時更新します
今回、ホール入口近くのお誕生日席(入口と面した席)が当たったので、ちょっと気合いを入れて参加したいと思います。
お時間がある方は是非お立ち寄りください。
本ブログでとりあげている事件に関する同人誌等の通信販売を行っています。詳細はこちらをご参照ください。
中日新聞に津山事件関係の記事が掲載されました。
日本の犯罪史上最大の大量殺人とされる一九三八(昭和十三)年に岡山県で起きた「津山事件」の資料が、磐田市内で見つかった。
磐田市内に住む岡山県警の警察官の遺族が、自宅で保管していた。
記事中に引用されている文章を見る限り、これはどうも「津山事件報告書」に掲載されている鹽田末平検事の論文をまとめたもののようです。
記事中、以下のような文章があります。
犯行原因として、「特殊な家庭事情」から「孤独感を募らせて全く社会を隔絶し」、「生来の病弱が肺患にまで進行してその宿命的な劣等感と厭世(えんせい)観を深刻化」させた点を指摘。「致命的な弱さは性的放埒(ほうらつ)となって現れ、益々(ますます)隣人達に嫌悪排斥」され、「極度の自暴自棄に堕し、人生のありとあらゆるものを呪う気持ち」に達したと分析している。
この辺の文は、鹽田論文に一致する部分があります。
津山事件報告書 p.397
おそらく、「津山事件報告書」から一部を抜粋して、警察内部の研修資料としたものではないでしょうか。新資料でないのは残念ですが、警察内部でそのような形で事件を語り継いでいたというのはなかなか興味深いところです。
中日新聞の記事には同時に、印刷ではない焼き増ししたと思われる都井睦雄の写真も掲載されています。これはかなり貴重なものなので、是非とも一度見てみたいものです。写真は全部で26枚あるとのことで、現場写真でしょうか。
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新刊として、以下2点を出展します。
著者 | タイトル | ページ数 | 価格 |
---|---|---|---|
伊吹隼人 | 狭山事件の現場とその現在 [併載]現地関係者インタビュー記録 |
22p | 500円 |
事件研究所 | 狭山事件資料集 ~人物篇~ | 60p | 800円 |
伊吹さんの本の[併載]インタビューは、OG新居の近所の住民でなおかつ元同僚という方と、被害者の元同級生の2名分となります。
私の本の方は一応新刊ではありますが、これまでブログで書いてきたことをまとめたものが主となります。新しい情報はほぼありませんので、あらかじめご了承ください。本来、考察等まで書きたかったところ、ページ数の都合と執筆が間に合わなかったため、とりあえずは人物篇まででいったんまとめます。
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冬コミ出典します。
伊吹隼人さんより、新刊として『狭山事件の現場とその現在[併載]現地関係者インタビュー』を出していただける予定です。OGの同僚と被害者の同級生の2名分の新規インタビューが掲載されます。予価500円です。
また、私も久しぶりに新刊を出そうと思っています。内容はこれまでブログに掲載してきた狭山事件関係をまとめたものにするつもりですが、もしかしたら間に合わない(オチる)かもしれません。ごめんなさい。無事出せた場合には価格は1000円前後になると思います。
もし変更等がありましたらまたこちらで告知させていただきます。
よろしければお立ち寄りください。
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「世界大量殺人ランキング」を更新しました。
今回の相模原の事件は、銃も爆発物も使用しないという前提では、おそらく世界でも史上最悪のものと思われます。対象が重度の身体障がい者であったために可能になった(施設の作りとして内側から鍵がかかるようになっていなかったとか、深夜は少数の当直係員しかいなかった、等を含め)ものとは思われますが、ある意味で特殊な事件と言えるのではないかと思います。
被害者の方々の安らかなお眠りをお祈り申し上げます。
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先日、『津山事件の真実』ご購入ご希望の連絡をいただいた方から、掲題論文についての情報をいただきました。
津山事件の初期の文献としては『東京醫事新誌3117号』に京都帝大教授小南又一郎が発表した「最近に於ける三十三人斬事件として社会の耳目を驚愕せしめたる岡山の嫉妬犯罪に於ける惨劇の一例」がありますね。
小南はこの事件の報を知るや否や加害者の精神状態を調べ社会防衛上十分な研究をすべし、として「該地方に在る数名の知人を介して」事件後2か月で調査をだいたい終了、岡山県の当局の発表を待っていたところ「毫も之なきを以て」先に発表したと断っております。おそらく「事件調査報告書」よりも先に発表された論文だと思われます。
この掲載情報については知りませんでした。情報をありがとうございます。
「津山事件報告書」は、事件からほぼ1年後に刊行されたこともあって、事件直後のマスコミ報道や事件後に発表された研究論文を収録しています。この小南教授の論文も「報告書」に収録されています。タイトルは異なっていますが、論文末尾に初出が東京醫事新誌(昭和14年1月14日発行)であることが記されている(この点、ご指摘をいただくまで気づいていませんでした)ため、同じものと思います。
ちなみに、この小南教授の論文は、睦雄が「精神分裂症の前驅」であったと判断しています。それは、同じ精神科医の分析であるにもかかわらず、中村一夫氏の
彼の精神症状には分裂病にみられるような人格の妄想病性硬化も見られず、独立性感動障害の固定した単調性もなく、分裂性の破壊もない。
という分析とは真っ向から相反するものです。どちらが正しいのかは精神科の専門家ではない私にはわかりません。
ただ、小南教授の論文の末尾は、このように締めくくられています。
此の如き有様なれば、普通人の間に於て奇行の多き、或ひは周圍と甚しく調和せざる精神異狀者或はそれに近しと思はるゝが如きものあらば、よく注意して直に之をその筋に申告し、社會危險防衞の資とすべく、叉此申告を受けたるもの、或はその診察を乞はれたる醫師は、そが精神異狀者なるや否やを叮嚀に調査決定し、その保護監視を十分嚴重にすべく周圍のものに指示すべきなり。
(中略)
精神病性犯罪者の保護監視豈に忽にすべけんや。
尚此等の詳細は他に筆を改めて記述することあらんも、今回は唯題示の如き大惨事の突發したる機會を無にせず、精神異狀者或はそれに近きものゝ保護監視を十分にせざるべからざる所以を強調して筆を止めんとす。
要するに、小南教授ご自身の持論であろう、精神病者に対する予防拘禁措置の実施を主張するために、「題示の如き大惨事の突發したる機會」を利用したい、そのためには睦雄が精神病でないと困る、ということなのではないかという気が、個人的にはします。
本ブログでとりあげている事件に関する同人誌等の通信販売を行っています。詳細はこちらをご参照ください。
5月21日は、津山事件が起きた当日でした。改めて事件被害者の方々の安らかなお眠りをお祈りします。
こんなサイトがあることを知りました。
心霊スポット恐怖体験談
私は岡山の大学で学生時代過ごしましたが、
大学の卒業論文の題材に【津山事件の現在】として当時、
実際にその現場へいきました。
と書かれています。そのほかにも、現場の鑑識を行った方と話をした、などと書いてあります。
断言しますが、この方が書いていることはまず間違いなくすべてがウソです。信じないでください。
もしこのサイトの管理者の方が「いや、本当だ」とおっしゃるのであれば、公開で当方に反論をお願いします。
ウソであるという根拠はいくつかありますが、一番大きなものは
裏山に行くと集落を一望出来る所に一列で同じ日付が掘られた27個のお墓が並んでました。
です。このような場所は貝尾に存在しません。もしこの著者が「いや、ある」とおっしゃるのであれば、その場所のご提示をお願いします。必要があれば当方はいつでも立ち会います。
当然、その後にある後輩の事故やら下半身不随やら、心霊現象やらも、すべてこの方の捏造でしょう。
こちらのエントリでも書いたように、貝尾は農村なので、基本的に墓所は各家ごとに点在しています。一つの家での犠牲者が5~6人である以上、「一列で同じ日付が掘られた27個のお墓が並んでました」ということは常識で考えただけでもありえない話です。実際、一つの墓所で並んでいる「同じ日付が掘られた」お墓は、せいぜい4~5基といったところです。
正直、こういうことを書く人が、何が楽しくて書くのかがよくわかりません。
冗談を冗談として書くのはアリでしょう。その冗談が面白くもないという批判を受ける前提で。しかし、冗談ともつかない単なるウソを、まことしやかに、本当にあったことのように書くのは、完全にアウトだと思います。たとえそれが面白かったとしても。なぜなら、そういう「面白いウソ」は、いつの間にか都市伝説として流布してしまい、それを後から検証して否定するには大変な労力が必要になるからです。
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