狭山事件: 被害者の日記 その7

mainichi-630514asa-kakudai
毎日新聞 昭和38年5月14日付に掲載された「女性自身」5月20日号の広告より 被害者の日記

こちらのコメントで、の5月1日のについて、別の画像が掲載雑誌の広告の形で掲載されているという情報をいただきました。本日の画像はその確認です。情報ありがとうございました>米子様

正直なところ、私もこの画像の存在は知りませんでした。また、該当のコメントでご指摘いただいているとおり、被害者氏名のゴム印と被害者姓の印鑑が押されています。これがもともとあったものなのか、刑札で整理の都合上押したものなのかも全く不明です。

刑札が資料整理の目的で被害者の姓名印や印鑑を押すとすれば、普通は日記の最初のページか表2対向あたりであろうと思われ、わざわざ5月1日のページに捺印するとも考えにくいところです。ただし、5月1日が事件当日であったことを考慮すると、そこに刑札が何らかの書き込みをすることも考えられなくはありません。

もしこのゴム印と印鑑が被害者自身が押捺したものとすると、どのような意図があったのでしょうか。日記の内容から考えると、誕生日を迎えて大人へとまた一歩近づいたことで、改めて自分自身を確認したいというような意図でしょうか。真意は今となっては誰にもわかりませんが、興味深いところです。

このゴム印と印鑑を押し、「誕生日、うれしい」と書いたとき、被害者は将来への希望に満ちていたことでしょう。その未来を奪ったには、やはり怒りを禁じ得ません。

 

6 thoughts on “狭山事件: 被害者の日記 その7”

  1. 事件とは直接関係のない話ではありますが、一応・・・。

    刑札がN家から領置したのは身分証明書・脅迫状・自転車だけで、日記は含まれていません(捜査員が内容のチェックくらいはしたと思いますが)。この広告も5月14日付新聞のものですから、次姉取材・記事作成はおそらく1週間くらい遡る葬儀直後だったと思います。ですから、警察が前記3点に続いて日記を押収したことも、まず無かったでしょう。
    刑札が押収品に本人姓名印や本人印鑑を押すなんて話は聞いたこともありませんし、そもそも警察にしてもそんなものは造らないはずです。それに、もし何かの都合で確認印を押すとすれば、それは当然「○○警察」などの印になるのではないでしょうか?
    そこから考える限り、やはりこれは本人が押したものと考えるほかありません。理由は全く不明ですが、高校入学後しばらくして、父親か兄から三文判を貰い、さらに学校から本人姓名印も支給されたので、「責任ある〝大人〟への第一歩」の記念として日記の誕生日欄に押してみた・・・とかそんなところではなかったかと思います。

  2. 管理人さんの貴重な資料アップに感謝いたします。

    気になりましたのが、印鑑と氏名のゴム印の間にはさまれている箇所に、何か手書きの記載があるように思えるのですが。気のせいか、『 才)』とあるように見えてしまうのですが(その上の日記本文の最終行にある「才」の文字と同様の文字)。そして、思い込みで見てみると、左の印鑑がかぶっている部分に『 16 』と 書かれているように見えてしまいました。としますと、印鑑とゴム印の間には、『(16才)』と手書きし、そこに、印鑑とゴム印を押したとも思えますが。手書きの存在は、わたしの気のせいでしょうか。

  3. >伊吹さん
    刑札が日記を押収していないとすると、「無実の獄 25年」の写真集に掲載されている被害者の日記の写真の出所はどこか、という疑問があります。被害者宅から入手したという可能性はありますが、それよりは刑札経由の方が可能性は高いのではないでしょうか。

    >禅公案さん
    「才」の字は確かにありますね。印鑑とかぶっている部分にも、「中」の字の右下には何かありそうですが、「16」かどうかまでは正直わかりません。

  4. >管理人さん
    「無実の獄 25年」の写真集に掲載されている被害者日記の写真の出所が刑札、ということは十分考えられると思います。ただ、「身分証明書・自転車・脅迫状」と違って犯人の指紋が付いている可能性はゼロですから、押収までは行わなかったのではないでしょうか? 内容の記録については、その場で(=中田家内で)写真に撮れば済むことですから。いずれにしても、刑札が日記に本人姓名印・印鑑を押す、ということはまず無かったと思います。

    >禅さん
    確かに「才)」ははっきり読み取れますし、その隣りにも何か書かれてあるように見えますね。
    よく分かりませんが、「才)」の左隣なのですから、やはりこれは「(16」とみるのが自然でしょう。字もページ左側のものと全く同じ(本人筆跡)に見えます。これは単なる想像ではありますが、日記を買った直後、本人がとりあえず自分の誕生日ページ下に「(16才)」とだけ書き込んでいたのではないでしょうか?
    押印の理由については(繰り返しになりますが)、日記を買って3か月後に彼女が高校生となって親または兄から印鑑を与えられ、さらに学校からも本人姓名印を支給されたため、「自分も段々と責任ある大人になっていくのだ」ということを実感し、記念を兼ねて誕生日ページの「(16才)」に重ねるように押してみた・・・というところだったかと思います。もし、そうであればこれは、Y枝さんの生真面目な性格を伝える記述(押印含む)といってよいのかもしれませんね。

  5. 始めまして。荒らしのつもりはありません。

    ずっと気になる箇所があったので、ここにコメントします。
    当初の掲載時から、誰かが気づいて当然だと思っていましたが・・・
    いまだに、訂正されていないので、敢えて。

    時が一分出もをくれたら子供の命があぶないとおもい。―
    http://flowmanagement.jp/wordpress/archives/198

    あぶない→ない  だと思います。

    確認いただければ、このコメントの扱いは、ブログ管理人様に
    おまかせします。抹消していただいて結構です。

伊吹隼人 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です